医師の診察12月(キクシェルブログ)

 医師の診察がありました。

 近況を報告してという形だったのですが、新しいことに気づきました。

 というのも、私は統合失調症だというのはわかっていたのですが、どうやら、今回の症状(仕事場に近づくとか、仕事のことを考えると吐き気、足に力が入って、腰が曲がり歩き方が変になるなど)だけを見ると心因による解離(従来のヒステリー)の感じがあると言われました。

そこで、帰宅後、解離について調べてみました。

 結果から言うとよくわからなかったのですが、記憶は残っているので「解離」というよりは「転換性障害」に近いのだろうかという感じはあります。

 家に持っていた文献に以下のような記述がありました。

解離性あるいは転換性障害では、①過去の記憶、②自己の同一性意識、直接的感覚の意識、③身体運動のコントロール、などの間の統合が部分的にあるいは完全に失われる。

ヒステリー症状は恣意的なものではなく、誰にでも生物学的、発生学的に備わっている原始的な欲動の反応様式に従った反応であると考えられる。すなわちヒステリーは、より原始的な段階に退行することにより、内的葛藤や不安を解消しようとするものである。

『現代臨床精神医学 改訂第12版』 大熊輝雄、2013年、金原出版株式会社

 また、別の書籍には以下のような記述がありました。

困難な問題に遭遇するとき、取り組む気力や体力がなく、一時的に退いて休息をとり、身体の一部が故障する形でそうしたストレスから逃れようとする心理はわれわれの内にある。このように心的な葛藤が身体症状として現れる状態を転換と呼ぶが、身体症状は解剖学的にも説明できない神経症状が中心で、・・・・・・

・・・・・・機能喪失による能力の低下が、不快な葛藤からの逃避、あるいは周囲への依存や憤慨を間接的に表現するのに役立っていることが多い。この点は他人からみればかなりはっきりしているのだが、本人は否定する。このような能力低下はまた、周囲の状況や患者の感情状態で変化することが多く、他人の注意をひこうとする意図が認められる。

『標準理学療法学・作業療法学 専門基礎分野 精神医学 第2版』
       奈良勲 鎌倉矩子、2008年、医学書院

 この記述はかなり私に対して挑戦的な記述だなと思いました。私は12月に休職になったわけですが、他人の注意をひいてどうこうするものでもないですし、精神医学の教科書に、こんな書かれ方をしているのかと思い非常に驚愕し落胆しています。

 私の症状を主観的に感覚的に言うなら、不快なものからの逃避に役立っているというよりも、無理に続けてストレスが限界に達すると身体症状になるというのが私の状態です。葛藤から逃避しようと思って身体症状を出しているわけではなく、無理に続けると、そうなってしまうという状態があります。その辺りに、この本を書いた治療者と実際の患者のズレはあるのかもしれないなと思いました。

 葛藤からの逃避だと言ってしまうのならば、あらゆる葛藤を研究して、きちんと不快な葛藤の解き方を研究して精神医学の教科書に書くべきだと思いました。

 そういうことを考えるのと同時に、これは医療では解決できないなと思いました。

 薬で解決するような問題じゃないなと思いました。

 要は、症状が出現するストレスは何か、どういう時、どういうストレスがある時、症状が出現するのか。その時、どう処理するのか、ということで、既に明確にわかっています。

 症状は、仕事のことを考えるか、行くと出現し、処理としてはその場所に近づかないということ以外は考えられないのです。

 ただ、今の仕事の何が問題だったのかは正直わからない。だから、余計に困っています。

 何が問題なのだろうか。

 基本的にストレスがかかると、顔面の表情や、大きな声が出たり、指先に力が入ったり、歩きかたが変になったりすると言う状況で何かストレスがかかっていたのだろうと思います。小さいが積もるものだったのかもしれないと思います。

 人間関係はそれほどだし、職務内容も半年間、こなせてきた。

 何が問題なのだろうか。

 わからない・・・・・・

 ちょっと、自分のことについて考えてみたいと思います。

 誰かを恨むとかそういうことではないので、それはそれでいいのですが、基本的にこの症状は、仕事のことを考えなければ出ない、仕事場の近くに行かなければでないとか、そういうものなので、今は仕事のことを考えないことだろうなと思います。

 仕事になぜ足が向かないかというのは、今の仕事では自分の能力のすべての分野を生かしきれていないという部分があります。すべてを出し切ることができていない状況下にあるので、不満があるのかもしれません。そして、半年間やってみて、得意な仕事もありましたが、あまり好きな仕事じゃなかったということかもしれません。

 今、全力を出しきって人に喜んでもらっているという実感があると、多分、不満はなくなってくるのかなと思います。したいことができないという不満はこれまでずっとありましたので、それが、いよいよ解消すべき時にきたのかもしれないな、と思っています。

 今回は得意分野かもしれないと思ったパソコン入力の仕事。パソコンを使うこと自体は問題ないのですが、自分の能力のその全力は出せてないなと思っています。その辺りの仕事への不完全燃焼が一つの理由かもしれません。

 そこが問題なのかどうかは、また、わかりませんが、今は自由な時間をいただいているので、しっかりと休養しながら、進路についても考えていきたいと思っています。

 職場の方には感謝しております。ありがとうございます。

 2024/12/18 23:39
 2024/12/19 12:58 キクシェル

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