今回紹介するのは、私の関係妄想との付き合い方です。
この記事は医学という観点ではなく、体験談的なものです。
治る治らないではなく、関係妄想との私のつきあい方ですので、あくまでも個人の方法ということは断わっておきます。
関係妄想について
まず、関係妄想についてです。
関係妄想(かんけいもうそう)は、統合失調症にみられる症状の一つで、本人には無関係の周囲の人々の言動や見聞きした事柄を、自分に対して関連付ける妄想
ウィキペディア https://ja.wikipedia.org/wiki/関係妄想
私の関係妄想について
私は、病院で自分の状況を説明したとき「それは関係妄想だね」と主治医から言われたことがあります。
咳払い、音の回数、信号機の色、車のブレーキランプ、カラスの鳴く回数、通りすがりの無関係の言われた言動など、そういったものを自分の思考の結論としての判断の根拠にしていました。
実際それがいい結果を生んでいるか生んでいないかはさておき、今、現在もこの関係妄想はあります。
私の場合は、自分の思考と外界の現象の一致が数え切れないぐらい起こります。そして、何度も同じことが起こるとそれは強化され、意味づけされ、確信となっていきました。
その自分の思考と外界の現象が一致した感覚をそれを完全に取ることはほぼ不可能ですが、一応、折り合いはついています。
では、どうやって、折り合いをつけているか、について、書きます。
関係妄想との折り合いの付け方
薬で症状を抑えてもらうこと
この段階は、主治医の判断がほとんどですが、脳がふわふわと気持ちよくて、いわゆる統合失調症の陽性症状のような状況では対策は主治医の処方する薬で沈静化することだろうと思います。とりあえず、落ち着くようにすることだと思います。
安定して、落ち着いてきてから、残存症状として残った関係妄想とどうつきあっていくかみたいなところがありました。
自分に起こったことを主治医に相談し、症状の名前を知ること
まずは、自覚しなければどうにもなりません。
他人が誘えるのか、自分で気づくのかわかりませんが、私が辿ったのは、障がいを受け容れて、自分に起こったことを正直に主治医に述べて意見を求めたことに始まりました。
私は正直に自分に起こったことを主治医に伝えるまでに十数年かかっています。
なぜなら、自分が統合失調症ではないと受け容れず、否定していたからです。
医者は敵と思っていました。
その敵意が取れていったのが、自分があまり正常ではないのかな、と思う意見をもらえたからです。
また、福祉の支援につながって、障がいを受け入れ始めたことも大きかったです。
障がいを受け容れて、医者との信頼関係ができて、自分に起こったことについて話してみたら、それは関係妄想ということでした。
もう一つ、自分に起こったことを話さなかったのは、最初の発症時、自分の能力が覚醒したと思ったからでした。
『全ての現象は一致して起こる』という『宇宙の一致現象』が起こっているのだと思っていました。
この原体験があるので、自分に起こっていることはすべて、その『宇宙の一致現象』によるものなのだと思い、周りの情報に注意すると、自分の思考に一致して起こることがあまりにも多いことに気づきました。
そして、その思考に一致した現象に対しては意味づけをしていき、判断を現象にゆだねるようになっているようなことがありました。
それが、私に起こっていたことで、関係妄想は強化されていったのではないかと思います。
主治医に相談することで、自分の症状の名前がわかったことは、対策の仕方を考えるのには有効でした。
関係妄想の自覚と対策
この関係妄想が厄介なのは、自分の思考が周囲の現象に関連づけられ、意味づけまでやってしまうと、操られたような状態になることです。
完全に外部の現象に振り回されます。
私は意味づけまでしていたので、かなり厄介で、今もその名残の思考の癖が普通に起きます。
私が『宇宙の一致現象』と言ったことは普通に起きています。それは、起こることと思考を結びつけることは変わりませんが、それが、間違いかもしれないと思うようになれています。
それは、関係妄想という症状を知って、自分に起きていることが症状としてあるのだということを知ったことは大きいです。
自分の意志で、思考と現象が一致はしているが、そうではない可能性も残っていると思えています。自分の意志で、こういう思考でこういう現象が出たが、自分の意思はこうだからこうすると、外部に翻弄されなくなりました。
それでも、暗い考えをしているときは時々、翻弄されることはありました。
自分の意志で外部の現象に翻弄されないよう意識するとそれは現実になります。
次の項にもありますが、私は明るく、キゲンヨク生きると決めました。
そうすると、『全ての一致現象』は明るい思考の方に一致することがわかりました。
明るく、キゲンヨク、安定した状態をとにかく続けること
私が安定した状態では『宇宙の一致現象』は起こるのですが、今は判断を一呼吸置けるというか、冷静な対処が取れます。
ただ、体調が不安定化していると、『宇宙の一致現象』全て嫌なことに結びつけられていくということが起こります。
外の現象は変わらないのに、良くない方に考え、被害妄想的になります。
自分の思いが暗い考えをしているからだろうと思います。
明るいことを考えてキゲンヨク過ごしていると『宇宙の一致現象』は全て素晴らしいことをもたらすような感覚になれます。
明るく、キゲンヨク。それができてきてから、さほど、症状が気になりません。
『宇宙の一致現象』が治らないなら、明るくキゲンヨク過ごすことが、ひとつの対策です。
関係妄想は治らないかもしれませんが、この方法だと、明るく、キゲンヨク生きることができる。それでいいような気もします。
障がいではなく、人生の楽しいことに焦点を当てると明るく、キゲンヨクすごせます。
医師を信頼して、安定状態にあるように薬を調整してもらう。
後は、医師を信頼して、安定状態にあり続けられるような服薬で様子を見ることが重要だと思います。
安定状態にあれば、少々の症状が気にならないぐらいになります。
障がいの症状にとらわれないようになれば、それはもう、大丈夫だと思います。
まとめ
・薬を飲んで体調を安定状態に整えること。
・医師を信頼して、自分に起こったことを正直に伝えてみること。
・自分の症状名をしること。
・自分の意志で外部の現象に翻弄されないことを意識すること。
・明るくキゲンヨク生きると、さほど気にならなくなる。
・関係妄想は治らなくても、明るく、キゲンヨク生きることはできる。
・人生の楽しいことに焦点を当てると、障がいがさほど気にならなくなってくる。
関係妄想の付き合い方は、医療を信頼し、体調を安定化させて、明るくキゲンヨク生きることができていれば、さほど、気にならなくなってくることは確かです。
症状に焦点を当てるのではなく、人生の楽しいことに焦点を当てることが、一番有効なのかもしれません。
皆さまに素晴らしくしあわせなことが湧き水のごとくあふれ出しますように
2024/09/12 18:15:45 キクシェル
コメント